読書

「ロリータ」購入

0324.jpgロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。舌の先が口蓋を三歩下がって、三歩めにそっと歯を叩く。ロ。リー。タ。

誰もがその存在を知っているのに、“現代文学の最高峰”とまで言われているらしいのに、ほとんど誰も読んだことがないらしい(笑) 相当な読書家でも読んでいる人は少ない? ならば読んでやろうじゃないか、というわけではなく、「週刊ブックレビュー」で紹介されて面白そうだったので。
新潮文庫から新訳で昨年末に出たばかり。この翻訳自体も“今世紀最高の翻訳”と謳われている。本編550ページほど。読破できるのかなぁ・・ 900円と文庫といえども最近は高いので意地でも読み通さなきゃ(笑) 奥付を見るとまだ増刷されていない。やはり誰も買わないのか? (笑) 解説を書いているのはなんと大江健三郎だったりする。意外だ。

「ブックレビュー」によれば、僕はてっきりそうだと思っていたのだが、これは耽美的な小説ではないらしい。序文にも曰く「凡庸な小説中にふんだんに盛り込まれた四文字語を、条件反射で苦もなく受け入れてしまうたくましい俗物たちなら、ここにはそれがないのを知ってきっと激しいショックを受けるに違いない」
悲劇であり喜劇でありミステリーでもあるそうだ。ナボコフという人は言語に堪能で、この作品の原著は様々な言語が駆使されているとのこと。そしていくつもの暗喩が秘められている。そのため巻末には訳者による膨大な注釈が付けられているのだが、ネタバレありというわけで読了後に読めと書いてある・・ これじゃ私にはわかんないじゃん ^_^;

読み始めると、これが意外に読みやすい。耽美的でないなら知的に難解な文章なのかと思ってたらそうではない。かなり笑えるらしいし、みんな読めばいいのにな (笑)
翻訳の良し悪しはよくわからない。主部と述部が妙に間延びした印象の文体でわかりづらいところがある。これはたぶん意図的なものなのだろうけど。
このところ読んでいたのは現代日本の女流作家の一人称小説ばかりで、さすがに食傷気味なところもあって、次は本格的な小説をという思いもあったのだけれど、なんだこれも一人称なのか ^_^;

さていつ読み終わるんだろう?


ひとり日和

久々の読書が若い女性作家の話題の芥川賞受賞作とは、典型的なミーハーおやぢの姿だな (笑)
しかしこれあまり面白くない。終盤はそれなりにいい雰囲気だったけれど・・ 主人公は作者と同じくらいの若い女性なのだが、諦観しすぎているように感じられるのだった。「蹴りたい背中」や「蛇にピアス」はとっても面白かったんだけどなあ。


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新春対談

新藤兼人(94歳)&市川崑(91歳)
「この年になると、生への執着は切実です。生きたい。めめしく生き続けたい。そして映画を撮りたい」(新藤さん)
ともにいまだ現役で、この活力。僕なんか死ぬのはイヤだと思うばかりで、生きていて何をしたいかというものがない・・

田辺聖子&綿谷りさ
「考えの出どころが男と女とでは違うと思う。男の子はね、片言隻語が面白い。ほんのひとくちが。彼らはそれを敷衍して大きく言うことはできないけど」
なるほどなあ ^_^; さすが聖子さん。

朝日新聞

失踪日記

sn.jpg昨日は仕事帰りにちょいと打ちのめされる(自業自得の)出来事があった。家に帰ってヤケ酒飲んだ。借りていたまままだ読んでいなかった「失踪日記」を思い出し、読みだした。身につまされた。失踪しようかな・・

ものすごく面白いし、今後生きていくための参考にもなる。実用書だ (笑)
でもこれが日本漫画家協会賞大賞やら文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞をとるような、それほどのものかなあとも思う。そういう点ではやや期待はずれだったかな。

警察署で説諭されるシーンが可笑しい。警察にもいるオタクの刑事が「あ、あずま先生~!?」とか言って迫ってくるところとか (笑)

ちなみに吾妻ひでおのマンガはとりたてて好きでも嫌いでもなく、これまでまともに読んだことはない私である。

風味絶佳

fz.jpg肉体労働を職とする6人の男それぞれの6つの愛の生活を描いた山田詠美の短編集。

艶めかく描かれた愛の生活は面白く一気に読んでしまう。
“職人”というほどの仕事人ではないが、それぞれの職業のエキスパートたち。でも思っていたのとはちがって仕事自体の描写はあまりなく、彼らに惚れてしまった女たちの目線で組み立てられているのだった。
女たちの(男もそうだけど)あまりのメロメロぶり、ベタベタぶりにはひいてしまうところもあるけど(それが山田詠美らしさなんだろう) 小説として技巧とかそういうものを超越した世界。ひとつの職業からこんな世界を紡ぎだせる作家というものはなんと不思議なものなんだろう。山田詠美のそこらへんの創作作法は「あとがき」に書かれてあってこれまた興味深い。

“風味絶佳” なんかそういう熟語があるのかと思っていたら、森永ミルクキャラメルの箱に書かれている文句なのだった。滋養豊富・風味絶佳・・なるほど、それで装丁もこんななのか ^_^;
ちなみにこれは評判の本だったので読みたいとは思っていたけど自分で買ったものではなく会社の本棚に置いてあった。他にも村上龍だとか、この会社で読む人いるのか?という本が並んでいて、どうやら装丁の参考にするために買ったらしい。そうか、中身じゃないのか (笑)


「死体の作り方なら、小さい頃から知っていたよ、と花は言う」に始まって「付いたばかりの赤い染みが、寝息と共に、いつまでもいつまでも上下している」で終わる最初の短編『間食』 絶品だ。
「確かに遺書の字は綺麗だったけどね」の一言で止めるところなどなんとも素晴らしい。
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